ファイナンシャルプランナーが少子化を考えてみた

子育て世代の会社員/FPが少子化・人口減少を考える

なぜ少子化が進んでしまったのか

少子化の原因を議論するなんて、もはや「カオス」である。そのくらい、日本のあらゆる問題を絡めた課題で、ざっと思いつくものだけでこれだけある。下記に挙げてみた。

 

■日本の少子化・人口減少が進む理由

 

恋愛観、結婚観

・男女が恋愛をしなくなっている

・恋愛結婚が重視されお見合いがなくなった

・生涯未婚率が上昇(結婚しない人が増えている)

・晩婚化で妊娠適齢期を過ぎてしまう

・生涯単身の生き方が認められ始めた

 

経済面

・子育て費用負担が大きく子供を持ちにくい

・塾などの教育費用が上昇

人生100年時代の老後資金の準備が必要

 

社会構造

・失われた30年、弱い経済成長

・実質の手取り収入が減っている

・円安や資源高騰で日本のコストが上昇

・かつて日本がトップを走った産業が衰退

 

政治面

有権者は高齢者が多く政策が少子化対策に向かない

・若者の投票率が低い

・日銀が金融政策に失敗してきた

 

・・・とまあ、いろいろある。

 

 

どんなアプローチで少子化を考えるべきか

これまで少子化対策に成果が上がってこなかったのは、日本人の持つ特有のネガティブなマインドにもあるんじゃないか、_とわたしは思う。

 

特に、これまでの子育て世帯である20代~30代を通ってきた日本人が、恋愛や結婚の生き方、子供を持つ暮らしを望むかどうかなど、少なからず選んできた結果であるからだ。

 

親世代であれば、「結婚して世帯を持ってやっと一人前」といった価値観だったが、もはやそんな生き方がスタンダードだとも言いにくくなった。一方で、「結婚したかったけどできなかった」「子供に恵まれなかった」など、望んでも恵まれない同世代がいるという側面が、切なくも存在する。

 

経済が伸びないと、日本全体が苦しくなる。そのためには人口が維持できなくてはいけない。それは、政府だけに任せておいて解決するのか?というと、多分そうじゃない。「児童手当」などのお金だけで解決する話とも思えない。もっと、現役世代の気持ちに寄り添ったミクロの視点と、国家経済のマクロの視点の両面の視野を持って、現役世代が考えていくべき課題と感じている。

 

現役世代が少子化を考えるべき理由

私はただの旅行好きのいち会社員であるが、日本全国の地方に溢れる魅力が好きだ。北海道の雄大な自然から、各地の温泉街だったり、それぞれの小さな日本から人がいなくなっていくことを残念に思う。

栄枯盛衰あるものではあるが、一部の温泉街では廃墟化が始まり話題となっているのを見ると、こうした古き良き日本を子供世代にも残してやりたいと思うものだ。都市にだけ人が残り、地方が失われて海外の資本に取られていく_、そんな日本で過ごす老後はなんと切ないことだろう。

 

これから、読者の皆さんと共に考えていきたい。